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成人してからアスペルガー症候群と診断された娘。 全般的発達障碍+重度知的障碍の二男。 子ども達との生活は、山あり谷あり。 今日という日をしっかり生きて、明日に繋がるように 祈り続けたい・・・
2018/07月
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それは突然の出来事でした。


夜10時過ぎの事…

何気なく見た主人の様子がおかしい事に 私は気づきました。

布団に横になっていた主人が、腹這いのまま うんうんと唸っていたのです。
一体、何をしようとしているのか。


私は、「どうしたの?」と、声をかけました。
「起きようとしてるのだけど…起き上がれない。」


主人の返答に、意味が分からないまま 私は近寄りました。
「はぁ? 何をやってるの?」

近づいてみましたが、主人は相変わらず、うんうんと唸るばかりです。



主人は、体重が100キロを越えています。

昨年9月末に、肺腺癌の手術を受ける際に減量したのでしたが、
手術後には元に戻り、その後は、しっかりリバウンドをして、
現在はますます増加中です。


普段から、重たい身体を動かすのに時間がかかり、
糖尿病やパーキンソン病のせいで、右半身の自由が利かなくなっているので
起き上がったり、立ち上がったりするのに苦労しています。


いつもなら、腹這いの姿勢から四つん這いになって、立ち上がるのですが、
どうやら 上手く四つん這いになれない様子でした。


どうして身体が動かせないのか、私は理解出来ませんでした。
手を貸して、主人の身体を支えようとしても、
脱力したままビクともしないので、私も困り果ててしまいました。


そうこうしているうちに1時間が過ぎ…


主人は、トイレに行く事が出来ずに、動けないまま粗相をしてしまいました。
濡れた下着を替えたくても、ビクともしない身体ではどうする事も出来ません。


主人も私も 疲労がピークになっていました。


なぜ、身体が動かせないのだろう。
私は、段々と不安になっていきました。


午前中は、内科の受診で、主人はひとりでタクシーに乗り、
大学病院まで行きました。
帰りは、バスに乗って駅まで行き、買い物をして午後には帰宅しています。


それなのになぜ?


身体を動かす指令が脳に行かないとしたら…
私は、襲って来る不安に身体が震えてくるのでした。


恐る恐る主人に尋ねてみました。

「頭は痛くない? 何か変な感じはない?」

「別に…。」

普段から、言葉数の少ない主人が、更に言葉少なく…
私は、ますます不安になるだけでした。



もしかしたら、脳梗塞の前兆かもしれない…
今ならまだ症状は軽いはず。
今のうちに病院に行ったほうが良いかも…


そう考えた私は、主人と相談して 主治医のいる大学病院に電話をかけたのでした。



午前0時になろうとしていました。


救急外来に電話をかけると、すぐに宿直医が出てくれました。

「ご主人に代われますか? 話がしてみたいのですが…」


主人と話をした医師は、私に聞きました。
「 ご主人は、しばらく様子をみると話しておられますが…
どうしますか?」

「脳梗塞の可能性があるなら、早く診ていただいたほうが
良いと思うのですが…」

「そうですよね。そしたら、すぐに来てください。
救急車で運ばなければ無理ですから、電話をして救急車を呼んで下さい。
すぐに検査ができるように、待機していますから。」



サイレンを鳴らさずに来て欲しいとのお願いも、
鳴らさないといけない事になっていますから…と却下され、

けたたましいサイレンを鳴らしながら、しばらくして
救急車が到着したのは、深夜0時をすぎた時間でした。



家から近い消防署から、救急隊員が3人来て下さったのでしたが、
横たわった主人を見るなり、

「ご主人、体重は何キロですか?」

「115キロです。」主人が質問に答えると、

「応援を呼びますから、もう少し待って下さい。」との返事。


どうやら、3人では主人を運べないらしい。

待つ事5分…

サイレンを鳴らして、また救急車が到着し、応援隊員が3人現れました。


6人がかりで、主人はようやく救急車に乗せられ、
私と二男は 乗り込んだのでした。




初めて乗る救急車。

避難訓練では、体験乗車をした事のある二男も、
なんとなくウキウキして、不謹慎だが喜んでいる様子。

無理もない…私だって、ドキドキしてるのだもの。



モニターに映し出された心電図や心拍数の表示を
ぼんやりと眺めていた私に、救急隊員が告げました。


「熱が高いですね。8度8分ありますよ。」
「えっ?」


驚きました。
熱があるなどと、それまで 一言も主人は言いませんでしたから、
全く気づきませんでした。


「どなたか、周りでインフルエンザにかかっている人はいませんか?」


実は、二男は週の初めから インフルエンザに感染しており、
施設を休んでいたところでした。

熱が下がり2日経過していて、もう大丈夫だと、
安心していた矢先でした。


「もしかしたら、インフルエンザに感染しているかもしれませんね。」


そうだったのか。
思いもよらぬ展開に、私はびっくりしていました。


それにしても、身体が動かないのは 何か理由があるはずだ。

脳梗塞でありませんように…

私は、ただ祈る事しか出来ませんでした。






サイレンを鳴らしながら、深夜の街を走り…

主人と私たちを乗せた救急車は 大学病院に到着しました。


ストレッチャーに乗せられた主人は、すぐに救急処置室に運ばれました。

熱がある事を救急隊員から聞いた医師は、インフルエンザの可能性があると私に話し、

「先にその事を言って欲しかった。一応、頭のCTは撮りますが…。」と、告げました。


そんな事を言われても…

まさか高熱があるなんて、想像もしなかった。

主人から、熱があると聞かされていれば、勿論、真っ先に話すに決まっている。



でも…
どうして脱力するのだろう。


そんな事を考えているうちに、医師から呼ばれました。

「インフルエンザですね。検査して1分くらいで反応が出ました。」

「A型ですか?」

「A型です!」

間違いなく、二男のA型インフルエンザが感染したのでしょう。


「頭のほうは異常はありませんでした。インフルエンザでの入院はないので、
きょうは、このまま すぐに自宅に帰って下さい。」

「先生、なぜ 身体が動かなくなったのでしょうか?」

「高熱のせいですね。」

「高熱って、39度ですよね。それくらいで、動けなくなるものですか?」

「ご主人の場合は、いろいろ病気がありますから…。」




私は、まだ納得出来ませんでした。

たかが、39度くらいで、動けなくなるなんて…
ピクリとも動かせない主人を、どうやって家に連れて帰れと言うんだ…。



状況を察した看護師さんが、介護タクシーを呼んで帰るようにと、
深夜でも繋がる連絡先を教えて下さいました。


午前2時。草木も眠る丑三つ時です。


教えて頂いた電話連絡先に電話をかけると…
明らかに寝ていたであろう声の男性が応答されました。


「寝ていたので…今からだと車を会社まで取りに行って、
それから行きますので、1時間はかかります。」

何時間かかっても、主人を連れて帰れさえすれば構わない。

「困ってるんでしょ? だから、電話をかけたんだよね。
行きますよ!」

「すみません。身体が大きくて、おひとりでは無理だと思います。
家に入るにも、階段がありますし…」

「100キロ以上もあるの? 分かりました。」



深夜にも関わらず、快く承諾して下さった介護タクシーの方に
感謝の気持ちでいっぱいでした。



介護タクシーが到着する前に、私は医師から処方されたイナビルを
すぐに主人に吸入して貰いました。

下着が濡れたままでしたので、替えの下着を看護師さんに渡したのでしたが、
それも濡らしてしまったため、オムツをしていますと説明を受けました。



そうか、動けない場合はオムツになるんだ…

私は、これから先、家でもオムツ使用になるだろう主人を思い、
翌日すぐに買いに行かなきゃと考えていたのでした。



しばらくして、介護タクシーが到着しました。
年配の方が3人で来て下さいました。
看護師さんが 乗務員さんに、すぐにマスクをつけるようにと指示されました。


こうして、主人は 身体が少しはみ出したものの、
なんとかストレッチャーに寝かされたまま、
介護タクシーに乗せられ、帰路につきました。


自宅について、タクシーを降りた途端、
二男は、大声を出して狂喜乱舞。


初めての救急車乗車に、初めての介護タクシーですから、
無理もありません。今まで静かにしていたのが嘘のよう。
嬉しくて、つい声が出てしまったようでした。


深夜3時半を過ぎていました。
静かにするように二男に声をかけ、鍵を開けて貰いました。



さて、それからが大変でした。
ストレッチャーのまま、家に入るのに、階段があるのです。

男性3人でも力が足りず、私も加わり、やっとの事で、
布団に移動させました。


深夜にも関わらず、嫌な顔ひとつ見せずに、3人とも、
とても親切に対応して下さいました。



相変わらず、主人は動く事さえ出来ません。
熱は、イナビルが効いたようで、すでに38度4分に下がっていました。

受け答えは出来ますが、身体を動かす事ができないので 結局、
オムツのままで、一晩過ごす事にしたのでした。






朝になっても、主人の身体は動かないままでした。


オムツをしていたので安心していたのですが、
シャツも布団もぐっしょり濡れていて、びっくりしました。


どうやら、サイズが小さくてずり落ちてしまい、
漏れてしまったようです。

これでは、いくらオムツをしていても、間に合いません。
すぐに買いに出かけました。



タクシーの運転手さんが親切に、薬局の中まで案内して下さって、
一緒にオムツまで探して下さいました。

聞けば、介護のご経験があるとの事。
オムツの上に当てるパットまで教えて下さいました。



オムツを買い、主人に着用するも、やはりサイズが小さくて、
すぐにズレてしまいます。

布団が濡れないようにとシートを敷いても、ぐしゃぐしゃになってしまい
役に立たずに濡れてしまうし…



熱が下がっても、全く動けない主人を前にして、
将来、こんな生活が待っているのだと、半ば諦めて、覚悟を決めて…

それならばと、ネットで大きいサイズのオムツを大量に注文し、
ついでにパットとお尻拭きも注文しました。




ところが…

4日目になった時、主人はなんとか立てるようになりました。
自力で歩けるようになり、トイレにも行けるようになったのです。



医師が話したように、やはり熱のせいで、
身体を動かす事が出来なくなったのだと思わざるを得ません。


インフルエンザの予防接種を受けていなかった主人は、
マスクも嫌いで使用しないので、その分、症状が強く出たのかもしれません。


今となれば、本当に元どおりになって良かったのですが、
この何日間は、腹をくくった生活でした。


マスクをしない主人のせいで、私は、この1ヶ月間ずっとマスクを
つけたままで過ごしています。

食事する時以外は、就寝時でもつけたまま眠っています。
お陰で、二男のインフルも主人のインフルにも感染せずに、
なんとかやれています。



今でこそ、笑い話になりましたが、
今回の事では、たくさんの方々に助けて頂き とても感謝致しました。

一人では何もできない事を痛感し、いざという時は、
他人の力をお借りする事の大切さを学ぶ事が出来ました。



主人には、頑張ってリハビリと減量をして貰うようにするつもりです。
将来、オムツを使用する事になっても、慌てずに落ち着いて
対処できるようになりたいと思います。



今現在、我が家の玄関には、大量のジャンボサイズのオムツと、
尿漏れパット、尿漏れシーツ、お尻拭きの入った段ボールが
山積みになっています。(笑)

この段ボールの中身…

いつか 役に立つ日が来るのかな…。(笑)





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自己紹介:
子ども三人の母です。
成人してからアスペルガー症候群と診断された娘と、全般的発達障碍+重度知的障碍の二男との暮らしは、山あり谷ありですが、楽しく暮らしています。

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LITALICO(りたりこ)発達ナビのコラムに記事が掲載されています。

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